「常に臆病であれ」
先日のプロフェッショナルで見た小児科医の山高篤行さんの言葉だ。
難しい技術が求められる手術の前に山高さんは、一人部屋に籠もる。
そこで行うのは手術のイメージトレーニングだ。
手術の準備のメモはびっしりと書かれていた。
「手術は9割が事前の準備で決まる。」
「怖いから、一生懸命勉強する。すると不安が自信に変わっていくんです。」
授業準備にもつながるところがあると思った。
生徒にはエイメイの先生は肯定的な面ばかり映るだろう。
「いつもニコニコしてるよね」
「悩みなんてなさそう」
そんな言葉をよく言われる。そんなことはないだろう。(笑)
生徒から見られるそんな顔が「表の顔」とするならば、「裏の顔」を持っているのがエイメイの先生だ。
授業前にまわりをみると
「うーん・・・。」
頭を悩ませながら授業のノートをとっている先生がいる。
必死にコピーを取っている先生がいる。
入念に授業準備をしている先生。
新人の先生も週一回の授業にも関わらず平日の12時過ぎまで授業準備をしているのを目にする。
「なんとかなる」は「なんとかならない」
と以前、先輩の先生に教えていただいた。
「なんとかなった」は「失敗のはじまりだ」というのは心に刻んでいることだ。
自身の経験から来るところもある。
準備不足で、授業中の生徒の表情が極端に良くないことがあった。
挽回しようと頭を回転させるが、良い言葉はとっさに出てこなかった。
生徒の退屈そうな表情を見て、その場から一刻も早く立ち去りたいと思ったこともある。
その経験があるからこそ、準備は悲観的にするようになった。
「もし問題を速く解き終わった生徒がいたらこうしよう。」
「時間が余ったらこうしよう」
「時間が足りなかったらこんな工夫をしよう」
悲観的に準備することでアイデアが生まれる。
「常に臆病であれ」
というプロフェッショナルの言葉ではないが、
不安を自信に変えるような準備をしっかりやっていく。